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福井晴敏の三年ぶりの最新作を一気に読了。
分厚い上下巻を食事も忘れて読み終わり、我に返っての素直な感想はと言えば、正直少し残念、と言ったところ。
彼の別の作品(「Twelve Y.O.」や「亡国のイージス」)と共通の世界観、現代日本の自衛隊が主要登場組織となっているのだが、本作では福井氏独特の設定が説明もなく頻出し、本作を初めて手に取った読者には何がなんだかわからないままにどんどんストーリーに流されていく。
物語のテンポは極めてスピーディーで小気味よく、銃器やメカアクション描写はさすがと思わせる部分が多いだけによけいに気になる。
また、ラストシーンは東京の埋め立て地お台場が舞台となるのだが、地理に詳しくない方は細かい建物名や字地名がばんばん出てくるあたりで迷子になってしまいそう。たまたま自分は台場の地理に詳しいためそれほど悩まずに済んだが、普通の人なら間違いなく地図が必要だと感じた。
また、主役級の登場人物がおなじみの組み合わせでそろそろワンパターンに陥っているのも残念。これだけの構成力、描写力があるのだからそろそろ新しい人物像を描き出してほしいもの。
ところで、この小説、フジテレビ、踊る大走査線製作スタッフあたりが将来映像化する事を前提に(あるいは期待して)書かれているような匂いがぷんぷんすると思うのは私だけだろうか。
(2006/05/07)
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