| CNCの仕組みをお勉強 -その1- |
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さて、CNCの基本はお互い直交する三軸をコンピューターで制御し、刃物を狙った位置に持っていき、対象物を削るものだという所まではイメージが沸いた。では、具体的にどのような部品を使った構造になっているのだろうか。一つ一つ検証してみよう。
三軸を制御して加工する機械と言えばすぐに思いつくのはフライス盤。
これは前後左右に動くXYテーブル上に材料を固定し、上からエンドミルと呼ばれるドリルに似た工具でガリガリと削るガテン系マシーンだ。それなら持っている。
というわけで、昨年末、わずかな退職金をはたいて購入し、プラネ部品の追い加工で大活躍したプロクソンのホビー用フライス盤、「ブルータス号」をじっくり眺めてみようか。
(なんでブルータスと言うのかというと・・・いや、その話はまた今度)
まず最も目立つのは テーブルの手前と左側にあるハンドルだ。
これを手で回すことでXYテーブルを左右、前後と動かして加工物を移動させる。
なんだかこのハンドルの代わりにそれぞれモーターを取り付け、パソコンで制御したらそれだけでミニCNCが出来そうな気もする。(実際に世の中にはそのような改造を施して楽しんでいるツワモノ達もいるらしい)
なんだか楽が出来そうで誘惑に負けそうになるが、それでは加工できる寸法に限界があるのでボツ。
「漢」CNCはあくまでスケールの大きさで勝負なのだ。
さて、気を取り直してよく見ると、長い台形ネジと言われる特殊なネジとナットの組み合わせでハンドルの回転を直線運動に変えているらしい事がわかる。
また、テーブルのスライド部分は「アリみぞ」と呼ばれる構造で作られている。
さらに同じ仕組みを90度ずらして二段重ねにする事で、X軸の動き、Y軸の動きを実現しているのだ。なるほどね。
手軽にやるならこの方式をそのままパクッても(それこそこのテーブルをもう一台どこかで調達すれば)いいのだが、「ブルータス」には実は致命的欠点が二つある。
実は、「ブルータス」のテーブルはアリみぞがアルミで出来ているため使っているうちに磨り減って次第にガタが出てくる。で、そのガタをどうにかしようと調整すると、ガタの代わりに動きが渋くなってハンドルを回すのにとんでもなく力がいるようになってしまう。これじゃ半端なモーターではとてもじゃないけど回せない。
かといって軽く回るようにすると加工中に刃物の圧力に負けてテーブルがどんどん逃げてしまう。調整があまりにアナログかつ微妙なのだ。
もう一つの欠点はこの送りハンドルの遊び。これを「バックラッシュ」と言うらしいのだが、驚いたことに0.3ミリもある。だから、何度も往復を繰り返しているうちにどんどん原点がズレてしまい、モーターの回転角度だけに頼った制御ではとても精度が出せない。
というわけで、目標の誤差、1/100ミリを実現するためには、スムーズで軽く、しかも遊びを極力減らして精密に直線運動する仕組みがどうしても必要。
早速難問である。
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©KISO POWER TOOL MFG.CO.,LTD

中央に細長く見えている
長ネジ(台形ネジ)

ネジを受けるナット部分

アリみぞの構造

テーブルを固定した状態で
0.3ミリものガタがある
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